アイテルシーとは
2月1日の2021年9号から始まった作品で、一応ジャンルとしては刑事モノになります。
犯罪者を愛してしまうという異常な性癖を持った相生と、熱血刑事左近のダブル主人公が様々な事件を解決していく作品です。
説明しなくても分かるでしょうけど、犯罪者を愛してしまうというポイントで他の作品との差別化を図っていて、犯人を特定する為なら相生が犯罪行為を犯しても警察は見過ごすという結構無茶な設定です。
打ち切り
ずっとアンケのドベ付近をうろうろし続けていたアイテルシーですが、21話で打ち切りとなってしまいました。
タイパクやぼくらの血盟と同じく、不人気作にありがちな伏線投げっぱの最後でした。
鏡野日
この鏡野日が多分この作品のラスボスなんですけど、世界を小説を書くための題材としか思ってないという設定です。
中学生でも1度は思いつきそうな設定の痛さもさることながら、こいつが出てきた4話から流れも変わってアイテルシーの評判は更に落ちた気がします。
3話までは相生が愛した犯罪者を特定して犯人を警察が逮捕するという流れをやってたんですけど、4話からは鏡野を登場させるために色々とガバガバな展開をやり、序盤なのに左近の兄が死亡し相生がキレてキャラがブレブレになるという残念な展開になりました。
新連載で展開が遅いのは考え物ですが、焦って支離滅裂になるよりはマシなんだなとアイテルシーが教えてくれました。
そんな鏡野ですが最後まで再登場する事なく打ち切り。
不人気作だってもちろん最初は打ち切りになるなんて考えてませんから、一応最後の展開だけは考えて最初に思わせぶりな展開を描いちゃうんですよね。
その結果、回収しきれず打ち切り丸出しの終わり方になってしまうと。
おそらくラスボスだったであろう鏡野は、本当にただの痛い奴で終わってしまいました。
ガバガバさ
相生が犯罪者を愛してしまうという奇抜なポイントがこの作品最大の持ち味なのですが、この設定は創作にしても無理があります。
元々は最初に自分をさらった誘拐犯を愛してしまったので犯罪者なら誰でも愛してしまうという話なんですが、そんな事あります!?
美学とか信念みたいな物がある犯罪者を愛するならまだしも、誰でも良いって正直設定として雑。
しかも、ラスボス(犯罪者)に対しては普通にキレてるし、仲間が撃たれたら泣いたりしてるので、犯罪者でも身内を手にかけた人は愛せないというというブレブレの中途半端な設定になっちゃってます。
どうせ頭おかしくなるなら振り切らないと
そもそも、すぐに逮捕しちゃうのに毎回犯罪者を愛してたらキリ無いでしょっていう・・・
根本的に読み切り用の設定で連載向けじゃない。
あと犯罪行為で犯罪者を特定する相生が警察に居るというのもあまりに無理があるので、これだったらまだ個人で探偵事務所でもやってて特定した後に警察が遅れてやってくるみたいな設定の方がマシだった気がします。
まとめ
一言でまとめると全体的に”浅い”。
はっきり言って、打ち切られて当然と言える完成度でした。
改善点を上げる前に根本的な設定から間違えてる気がするので、何故これが会議を通って連載までこぎつけたのかが不思議。
もっと他に無かったのかと思ってしまいました。
次はクーロンズかな・・・
コメント
ジャンプというよりジャンププラスでやってみるべきだったのかも
ジャンルが違うような気がしてこのまま打ち切りになりそうですね
流れを変えられるか?作者と担当の技量に期待してみますか
設定も掲載誌も間違えているという珍しい作品でしたね
打ち切り路線に入った作品が巻き返すことはまず無いので、このまま打ち切りだと思います
ドラマとかではありそうな設定ですが、少年誌だとイマイチ地味かも
一話を読みましたが見開き以外にインパクトのあるシーンが乏しく、これから先に凶悪異常犯罪者が出てもそれを上回る異常性を出さないとこの設定にした意味もありませんね
こういうのはバケモノを食ってしまう更に異様なバケモノが描かれるのが面白いのに、一話の段階だと割と普通の犯罪者でしたしね
そして主人公の異常性も作り物っぽく見えてしまうという残念さ
アクタージュみたいにジャンプとしては異色でも面白ければ続いたんだろうけど、面白さのかけらもなかったからなぁ。残当としか言いようがない。まあそのアクタージュも人気とは無関係に終わっちゃったんだけど。
アクタージュの続きが読みてぇよぉ・・・
フェチの話で犯罪性愛っていうのはありましたけど、どうにも振り切れてない半端感のある漫画ですよね。
ただ振り切ると正直少年誌向けじゃない。
昔集英社でウチ向けじゃないとか言って掲載されないものがあったとか読んだ覚えがあるんですが、コレはどうして載せられたのか。
これ設定とか色々工夫すれば面白く出来たと思うんだけどねー
ヒロインの作画は嫌いじゃなかったし、頑張ってほしかった
最終話までちゃんと考えた起承転結と、数々の伏線は物語において大事だよね。……でもこれでもかの国の物語よりは面白いよ一応……